先日12月18日に総務省が改正した「携帯電話・PHSの番号ポータビリティの実施に関するガイドライン」を公表しました。
携帯電話・ＰＨＳの番号ポータビリティの実施に関するガイドライン
MNP転出手数料3,000円が無料に
MNP転出手数料に関する大きな変更は以下の通りです。
・MNPの手続きにかかる手数料を無料とする。
・ただし対面や電話で手続きをする場合は1000円（税別）以下とする。
改正したガイドラインは2021年4月1日から適用されます。すでにドコモではMy docomo・店頭・インフォ（151）全てのチャネルで現在設定している3,000円の転出手数料を4月1日以降廃止することが決定しました。
報道発表資料 : 携帯電話番号ポータビリティ手数料の廃止 | お知らせ | NTTドコモ
過度な引き止め禁止によるBIGLOBEモバイルへの影響
MNP転出手数料が無料になり今後気軽に乗り換えやすくなるメリットがある一方、ガイドラインには注視すべき文面があります。
② 引き止め行為の禁止
（ア）移転元事業者は、番号ポータビリティに係る利用手続において、番号ポータビリティの利用について明確な意思を表示した利用者及び（イ）に規定するＭＮＰ手続検討中の利用者に対する一切の引き止め行為※１を行わないこと。※１ 自社若しくは他社の料金プランの紹介又はクーポンの提供等の利益の提供その他の利用者の他の電気通信事業者への転出を引き止めることを目的として携帯電話事業者が行う行為をいう。
以下記事の中で紹介したBIGLOBEモバイルの転出阻止施策（1,600円×10ヶ月の値引きなど）も「MNP手続検討中の利用者に対する引き止め行為」に該当します。
BIGLOBEモバイルの端末セットで20,000ポイント還元や契約から6ヶ月間400円〜（家族割適用時200円〜）で利用できる特典以外にも転出阻止施策についてお読みになり、ご興味を持たれた方もいらっしゃると思います。
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来年4月以降は転出阻止施策については一切受けられないのかというと、そういった心配はあまりないように思われます。
ガイドラインの文面には続きがあります。
（イ）移転元事業者は、番号ポータビリティに係る利用手続において、番号ポータビリティの利用について明確な意思を表示した利用者とそれ以外の利用者（以下「ＭＮＰ手続検討中の利用者」という。）に対する手続を区分し、利用者がこれらの区分を容易に判別し選択できるように対応手順をあらかじめ作成する場合は、（ア）にかかわらずＭＮＰ手続検討中の利用者の同意を得て、自社の料金プランの紹介及び利益の提供※３を行うことができる。
※３ ＭＮＰ手続検討中の利用者のみを対象とするものでなく、他の利用者にも等しく提供されているものであって、電気通信事業法第27条の３の規定に基づいて行うことが求められる範囲のものに限る。
つまり「ＭＮＰ手続検討中の利用者」から同意を得られれば、通信事業者側は特別なポイント付与や通信料金値引きに対しての規制はないということになります。
ただし注釈に「ＭＮＰ手続検討中の利用者のみを対象とするものでなく、他の利用者
にも等しく提供されているもの」とある為、今までMNP希望者に対してクローズドで紹介していた施策に対して透明性が求められます。
今までは「知ってる人だけが得をする」施策であったのに対し、オープン化するにあたって継続利用期間などの条件が厳格化、値引き額等が以前より減少する可能性は否めません。
転出阻止施策については各キャリア行っていますので適用を希望されている方は来年3月末までに電話した方が良いかと思います。
ご利用状況によって必ず付与されるものではないことをご了承ください。
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